So-net無料ブログ作成
検索選択

最強・裏エアライン列伝(格安航空会社・欧州編) [旅関係あれこれ]

以前にもこのブログで数回にわたって掲載した成田や関空では決して見られない世界の個性的なエアラインを紹介する企画の第2弾、今回は世界中で勢力を伸ばしている低価格の格安航空会社についてです。


格安エアラインの元祖であり、今なおそのトップの地位を保ち続けているのはアメリカサウスウエスト航空と言われているが、現在、格安航空会社がもっとも一般的なのはヨーロッパである。EU圏内では航空行政に関する規制緩和が進み、EUの多くの国に格安航空会社が設立され、欧州内を網の目のように結んでいる。

これらの航空会社はLCC(Low Cost Carrier)と呼ばれ、旅行代理店等のオンライン予約システム網を介さず、独自の予約システムを構築して自社ウェブサイトからの予約を基本とし、チェックインなどのシステムを大幅に簡素化してコストを削減し、座席も自由席が原則。新聞や雑誌、機内食などのサービスは行われず、飲物や軽食は有料と、コスト削減のために余計なサービスは一切ない。これを称して、"No-frills service"とも呼ばれる。

そんなヨーロッパの低価格の航空会社、利用したことのあるキャリアを中心にいくつか紹介してみようと思う。

イージージェット(easyJet)
欧州最大規模の格安航空会社。ロンドンの3空港(ガトウィック、ルートン、スタンステッド)をはじめ、欧州数カ国の都市をハブとし、ヨーロッパ一帯に路線網を広げている。ここは同一のコーポレートイメージのもと、レンタカーや携帯電話、格安ホテル、インターネット事業、金融など多角的な経営を行っているのが特徴で、近年は総合生活サービス企業としてのイメージを強めている。

 

ライアンエア(Ryanair)
イージージェットがどちらかと言えば正統派の格安エアラインであるのに対して、このライアンエアはこの業界の革命児というか鬼っ子というか、徹底的な価格破壊やEUや航空当局などと常に対立するなど多くの話題を常に振りまき、独自路線を歩んでいる。会社自体はアイルランドの企業なのだが、ロンドンのスタンステッド空港をはじめ欧州各地にハブ空港を持ち、イージージェットにも劣らない路線網を有する。

また、数年前、英国のブレア首相が夏の休暇に出掛ける際に搭乗したことで話題になったこともある。まあ、EUにおける諸規制撤廃のシンボルとも言えるライアンエアを積極的に利用することで、規制緩和を推進する政府の姿勢をアピールするためのスタンドプレーだったわけだけど。

それはともかく、まず、ここのウェブサイトを見てもらいたい。「片道0.99ユーロとかFREE!などといった、およそ航空運賃とは思えない、衝撃的な価格設定が並ぶ。まるでスーパーの特売で缶詰でも買うような感覚である。もちろん、いつでもこの価格で購入できるわけではなく、これは客寄せのためのプロモーションで、朝早い便かつ相当な早期の事前予約など、さらにいろいろと条件はつくのだが、ウェブサイトをマメにチェックしていれば、結構な確率で0~200円程度の航空券をゲットすることは確かに可能である。空港使用料や空港までの交通費よりもはるかに安い。かく言う私も英国に住んでいた時、幾度となくこのエアラインを利用し、トータル数千円でロンドンからオーストリアの端まで行って帰ってきたりしたものである。

あと、イージージェットなど他の会社とこのエアラインとが決定的に違うのが、利用する空港が半端じゃないくらい町から遠いことである。混雑している上に使用料の高い都市部の大規模空港は徹底的に避け、飛行機など日に何便もやってこないド田舎の空港を安く(逆に、時には航空路線を誘致したい地元自治体から補助金をもらって)使って、徹底的に航空運賃を下げている。成田空港は「世界一、都市の中心から遠い不便な空港」との有難くない評判を与えられていたりするが、ライアンエアの基準からすれば、成田程度の距離など、「そこそこ近くて便利な空港」ということになってしまう。

一応、ヨーロッパの主要都市に就航していることになっているが、都市名のところをよく見ると、小さな文字で見慣れぬ地名が併記されていることに気付くだろう。例えばスコットランドのグラスゴー。ちゃんとグラスゴー国際空港という立派な空港がグラスゴー市の近くにあるのだが、ライアンエアが離着陸するのはもちろんここではない。

ライアンエアのウェブサイトに記された"Glasgow(Prestwick)"と書かれたこの空港、Prestwickってどこ?実はこの空港、グラスゴーから軽く50km以上離れた、貨物便しかやってこないようなド田舎の空港なのである。この周辺に住んでいる人はともかく、グラスゴーからライアンエアを利用しようとしている人は、実際に飛行機に乗るよりもはるかに多くの費用と時間をかけてこのPrestwickの空港までたどり着かなければならない。別にこれはグラスゴーに限った話ではなく、ライアンエアの就航する空港は基本的にどこもこんな感じ。

以前、ドイツのデュッセルドルフから100km近く離れた空港に就航しようとした時、堂々と就航地を「デュッセルドルフ」と表示したら、「さすがに100kmも離れていてデュッセルドルフはないだろ」とEUから不当表示だとクレームをつけられて、その田舎町の名前で就航することになったこともある。日本で考えれば、JALやANAが自社のHPで就航地を

「東京(前橋)「大阪(舞鶴)などと表示するようなものである。

さらにこの会社にはこんな逸話も。足の不自由なお年寄りがライアンエアの係員の押す車椅子に乗って搭乗口まで移動、これ自体は日本の空港でもよく見かける光景である。しかし、転んでもタダでは起きないのがライアンエア、なんとこのお年寄りに代金を請求したのである。さすがにこれは欧州でも物議を醸したらしいが、万事がこんな調子、今後は預け入れ手荷物に対しても代金を徴収するという話がある。

確かにライアンエアは安い。この価格には他は追随できないだろう。しかし、BAやルフトハンザなどの大手はもちろん、イージージェットなどの他の格安航空会社と同じ乗り物と考えてはいけない。激安の運賃と引き換えに、それ相応のリスクと不便さを容認できない限り、決して利用すべきではないエアラインであるのも事実である。でも、話のタネに一度乗ってみるのもいいかも(笑)

 

ジャーマンウイングス(Germanwings)
ドイツ西部、ケルンをハブとする新興の格安航空会社。チェコのプラハからケルン、そしてケルンからロンドン(スタンステッド)まで利用したことがある。エアバスの最新鋭機を使用し、機内サービスもLCCのスタンダードのノー・フリル・スタイル。とりわけ特徴のあるエアラインではないが、ケルンのあるドイツ・ルール地方は日本人にも縁の深い地域であるため、利用価値は案外高いかもしれない。

 

格安の航空会社と聞くと、その安全性に疑問を持つ人も多いだろう。アフリカや旧ソ連のエアラインならともかく、ヨーロッパの格安航空会社は意外にもその多くが最新の機材を大量に導入しており、安全性に特に不安はない。コストを削っているのはサービスだけで、基本的に機材導入やメンテナンスには大手と同水準のコストをかけていると考えて間違いないと思うので、その辺は特に心配する必要はない。ただし、多くの会社がIATA(国際航空運送協会)に加盟していないので、遅延や欠航の時などの振り替えの対応などが不十分なのは否めない。まあ、安いんだから文句言うな!といったところか。

最近では、大手のエアラインに対抗して、欧州の格安エアラインが協力する体制を構築し、航空行政に対して発言力を強めようとする動きもあるようだ。ここに紹介した以外にも、ヨーロッパには雨後の筍のごとく、格安航空会社が多数存在するので、欧州を旅行した際は、これら格安エアラインを旅程に組み入れることを一考されてはいかがだろうか。(参考:世界のエアラインのウェブサイト一覧

東南アジア編に続く)


nice!(1)  コメント(3)  トラックバック(2) 
共通テーマ:旅行

nice! 1

コメント 3

julius

ライアンエアー、確かに遠かったー。一度、パリからとんだことありますが、えらい遠い空港(名前も忘れるぐらい、、、)に行くのに疲れた記憶があります。
by julius (2006-09-01 00:52) 

ちくりん

調べてみたら、パリはBeauvaisという、市内から80km(!)も離れた空港のようですね。ドゴールやオルリーとはまったく比べ物になりません。おそらく、地元でもパリ都市圏にあるとは認識されていないのではないでしょうか。
by ちくりん (2006-09-03 00:31) 

EUっ子

私はEU在住でeasyjetは何度も使っていますが基本、主要空港利用ですよ。ライアンエアーは使った事がないので評価のしようが無いのですが、使用しない理由は利用空港がマイナーなところしかないとゆうところ。やはり旅は時間を有効利用したいのでこの差は大きいと思いますね。ちなみに機内サービスは全て有料です。お金を出せばスタバのコーヒーやパニーノなどが食べれます。でもEU圏内は1、2時間で行けるところがほとんどですから、そんなに必要に感じたことはありませんが。あとパイロットなどのレベルは格安であろうと大手航空会社であろうと国際規定で決まった基準があるので安全面での心配ご無用です。機体についても新しいものを2年使って製造会社に戻すというリース式をとっているので古い機体がいっさいありません。意外と知られていないことですが、このリース式で戻された中古の機体を大手航空会社が安価で買って使用するといいう図式があるくらいですからかえって安全と言えるでしょう。
by EUっ子 (2010-09-27 22:55) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 2

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。